本の好みは? ② [本の紹介]
ふと思ったのですが、前回紹介した本はほとんど図書館で借りたものでした(買ったのは宮部みゆきだけ)。
私の標準はそこなんですね。
図書館に置いてあればメジャー、なければマイナー。
私は気に入った本があると、その著者のものをほとんど読み尽くさねば気が済まないところがあり、同じ人の本を立て続けに借りたりしちゃいます。
そんな意味で図書館にある分はほとんど読み尽くしたのがこの人。時代物からSFまで幅広いですよね。私は古代史が出てきてSFチックなのが好きです。
- 作者: 高橋 克彦
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2001/02
- メディア: 単行本
で、つい手に取ったのがこの人の本。
この人のほかのシリーズも面白いです。
本の好みは? ① [本の紹介]
先日娘の同級生のお母さんから
「本好きなの? どんなもの読むの?」
と聞かれました。
答えに詰まりました。
ちょっと恥ずかしくて言えない……かも。
というか、恩田陸読んで感動したというそのお母さんに、私の好きな作家を教えても知っているかどうか不安だったんです。
いや、後から考えたらメジャーな本も読んでるんだった。
どうしても最初に浮かんだのが「ウイングス文庫」系の作家ばかりだったので……。
ようし。今度聞かれたときのために、私の好きな作家を上げてみよう。
メジャー編
宮部みゆきは何でも好きです。ここら辺なら誰でも知っているだろう。
でも、宮部みゆきの中で一番これが好きというのは……どうよ?
次、行ってみよう!
私の好みを端的に表している
これはシリーズ一作目。このおかげではまりました。
厚々とした外観。持っていると手がだるくなる重量感。
手に取るまでに5回ほど考えましたよ。
いや、図書館で借りたんだけどね。
一番はまってる時は、思考するのもこの本の語り口調になっていたもんね。おそろしや、おそろしや。
メジャーだよね? ね?
お次
ダン・ブラウンなら「ダヴィンチ・コード」でしょうが! という声が聞こえてきそうだな。
もちろん「ダヴィンチ・コード」も好きですよ。これはその前編って感じです。
こういううんちくものが好きなんですよ、私って。
しかも続き物で前に出てきた登場人物が出てくるとか、SFなんかだと世界観が一緒とかね。
だから京極堂のシリーズなんかまさにツボだったんですよね。
漫画家だと佐藤史生がそんな感じで大好きなんです。
やっぱりマイナーなのかな?
語り尽くせないので、次に続く。
ポジティブライフ [本の紹介]
先日図書館からこんな本を借りてきました。
ADHD・アスペルガー症候群のある子と親のためのポジティブライフガイド―自信と勇気を育む26章
- 作者: 石川 真理子
- 出版社/メーカー: 明石書店
- 発売日: 2006/11
- メディア: 単行本
著者はADHDの子供を持つADHDの女性。
良いと言われる指導書を読み、実践しようとして疲れ果て、無理を重ね自分自身が落ち込む。
そんな経験から書かれた本なので、とても「身にしみる」ことばかりです。
「子供への指導よりもまず親のケアが必要」
本当にそうですよね。うん、うん。
気軽にできることがいろいろと書かれているので、ちょっとやってみようかなという気になります。
お料理の手抜きレシピなんかもあったりして、役に立ちそうです。
うーん、この本買おうかなあ……。
でも高いし……。
ただいま、考え中~♪(娘がこの歌を歌っているのでつい……)
ところで、左側のサイドバーに「私の本棚」を追加しました。
今までブログの中で紹介した本が見られます。
なぜこんなものを作ったか。
自分で紹介した本を忘れちゃうからなんですぅ。
趣味の本も混じっているので「軽度発達障害」というカテゴリをクリックしてから見てください。
「軽度発達障害の臨床」 [本の紹介]
図書館から借りてきて現在読んでいる本です。
これは「小児科医から見た軽度発達障害の治療について」なので、ほかの精神科医の人とは一味違った見方になっているようです。
この本では、治療には親の協力が非常に重要であるとしています。この先生は、最初の診察の後、まず親に「勉強してください」と本を読むように言います。その子の症状で勧める本は違いますが。そして次の診察の時に親が理解しているようであれば告知をするという手法をとっています。それはなぜか。最初に告知しても親が受け入れてくれないから。
そして、親の「告知の受容の過程」というのも示されていました。
①ショック→ ②否認→ ③抑うつと怒り→ ④適応→ ⑤再起
とっても分かる!まさに私のたどってきた道です。
私は告知された時、ショックはショックでしたが、表面上はそれほど取り乱しませんでした。でも「アスペルガー」がどうしても覚えられなかったんです。アスペルガーという単語に拒否反応を起こしていたのでしょうね。紙に書いて復唱して、それでも覚えられない。自分が認知症になったかと思ったほどです。
その後「抑うつと怒り」酒量が増え、めったにしない夫婦喧嘩をしました。一方的に私がヒステリーを起こすやつ。2度ほど爆発してから治まりましたね。④の適応状態に入ったわけです。で、今は⑤の再起なんでしょうか。一応落ち着いていて、ひ~だとの関係も良くなっていると思います。
そして、この本には「本人に対する告知」の時期というのもありました。やはり本人がその症状を理解して、対応できる年齢になるまで待った方がよいということでした。おおよそ小学校高学年から中学生。ひ~だもこのごろ「ぼくって何が違うんだろう」と考えているようです。親の話にも耳をすませています。
「親の会」に入る時も「君と同じような子たちがいるんだよ」と言ってあるので、そこらへんから考え始めたのかも。直接質問されたときに備えて、良い告知方法を検討し始める時期かもしれません。
この本にあった告知の症例をコピーでもしておくかな。でも、症例は症例。個別に全部違うはずだもんね。
趣味の本の紹介 [本の紹介]
ちょっと、アスペ関係からは程遠い本のご紹介などしようかな、と。
実は妹に借りた本なのですが「この人の本面白いのに、何か売れていないみたいだから、良かったら友達に紹介して」と言われたのです。
私は好きなんだけどなー。ムサい男たちがたくさん出てくるし、戦闘シーンとかもあって血なまぐさいから、少女趣味の人にはつらいかも…。1巻目はそれほどでもないけど、2巻、3巻と面白くなって、思わず読み返したくなります。どこかで見掛けたら読んでみてください。
妹様にはいろいろと本をお借りしております(ありがたや)。本を借りるために週1回は実家に寄っているぐらいです。この本も、第1巻が出たころから「おすすめだよ!」と言われて借りたものです。
先日、映画化された前編がテレビ放映されていて、一応録画していた私ですが、あまりにも漫画とのギャップがないのに驚いて、思わず妹に電話してしまったのです。
私 「L(エル)が、月(ライト)が、死に神が、ぜーんぶ違和感ないんだよー。すごいよー」
妹 「そうでしょ、藤原君かわいいでしょ! 演技もうまいしねえ。なんたって蜷川幸雄のところから出てるし……」(以下、延々と月役の藤原竜也の話。何でそんなに詳しいの?)
私 「藤原君って言い方、何か…すごくおばさんっぽくない?」
そしてふっと思い出した自分のこと。
夏休みに遊びに来た甥っ子が「このごろ『メジャー』が好きになったんだ」と言うのを聞いて「吾郎は「おとさん」のころのちっちゃな吾郎が一番でしょ!!」と叫んでしまった自分のことを。
私も十分おばさん化してます。
Major―Dramatic baseball comic (60)
- 作者: 満田 拓也
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/09/15
- メディア: コミック
「どんぐりの家」泣けますよ [本の紹介]
自閉症関連の本の紹介です。自分でどの本を紹介したか忘れちゃうので、カテゴリーで「アスペ関連の本」を追加しました。
先日の「親の会」で「この前行った研修会の資料があるから良かったら読んで」ともらったのは、北海道大学の田中康雄教授の講演会のものでした。
そこの参考資料としての症例に、漫画「どんぐりの家」から取られたものがありました。
ずいぶん古い本ですよね。「あ、私これ読んだことがある!」と言ったら驚かれました。主人公は知的障害と聴覚障害という二重の障害児なのだけれど、自閉症の子供のほか、いろいろな障害の子供のことが語られます。障害児のとこを知りたい人にはとても勉強になります。ハンカチの用意をしてご覧ください。
もうひとつ、こちらはアスペルガー用。
読みやすいし、事例を挙げて対処法が分かるようにしてあるので、実生活にとても役立ちます。
のび太・ジャイアン症候群4 ADHDとアスペルガー症候群―この誤解多き子どもたちをどう救うか
- 作者: 司馬 理英子, 加藤 醇子, 千谷 史子
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 2003/08/31
- メディア: 単行本
このシリーズの最初の方は、ひ~だが保育園のころADHDではないかと言われて読んだものです。取っつきやすいので「自分の子がちょっと心配で…」というお母さんは読んでみるといいかも。
のび太・ジャイアン症候群―いじめっ子、いじめられっ子は同じ心の病が原因だった
- 作者: 司馬 理英子
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 1997/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
アスペ関連の本 [本の紹介]
去年読んだ本ですが、また図書館から借りてきました。去年は「息子に関係ありそうなところ」ばかり探して読んでいたので、隅々までは読めなかったのです。だからもう一度ゆっくり読んでみようかな、と。
アスペルガー症候群と高機能自閉症の理解とサポート―よりよいソーシャルスキルを身につけるために
- 作者: 杉山 登志郎
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2002/12
- メディア: 単行本
この本もわかりやすくて良いです。事例を挙げてサポート方法まで詳しく説明しています。この本と、続編の
これもおすすめです。
ところで、この本にある「支援グループの情報」に「アスペ・エルデの会」というのが載っています。このサイトはかなり役に立ちますので興味のある方は見てくださいね。
夫のおばさんの一人が福祉関係に携わっていて、息子のことを相談した時に「ここが一番詳しいと思う」と勧めてくださったのが、この「アスペ・エルデの会」なのです。
うちの近くには「アスペルガーの親の会」は(ネットで探す限り)一つしかありません。しかもちょっと遠い。もっと細々と活動している会もあるのでしょうか。近所に仲間が欲しい今日この頃です。
良い本を見つけました [本の紹介]
昨日は乳ガン検診がありました。初めてのマンモグラフィ。聞いていたとおり乳房がつぶされて痛かった。痛みには強いはずの私も涙目になってしまいました。
検診の行われた保健センターの隣に村の図書館があります。娘が保育園に上がる前はよく来ていたのですが、このごろはご無沙汰。いつも隣の市の図書館へ行ってしまいます。でも、検診までの時間つぶしに本を見ていたら子供(小学生)のコーナーで意外な本を見つけ、思わず借りてしまいました。
「障害を知る本」として全11巻あります。ダウン症・てんかん・ことばが不自由・耳が不自由・目が不自由・自閉症・知的な遅れなどの障害に対してそれぞれ1冊ずつに分かれています。小学生向きで読みやすい!でも、ちょっと以前の本なのでLDの定義も今とは違うような気もします。今なら「発達障害」としてくくられる項目かなあと思いました。
「どんな子がLDなのか」から始まって「エジソンもアインシュタインもLDだった」「友達になるために」などの項目があってわかりやすい。ひ~だは「『ドジだなあ』といわれるBくん」そのまんまです。
最後に「活躍するLDの人たち」トム・クルーズがLDを克服して成功した話など、自分の長所を生かせばちゃんと社会で生きていけるということが書かれています。
ああ、ひ~だのクラスの子がこの本を読んでくれたらなあ。いや、それ以前にひ~だに読ませなくては!でも、本嫌いのひ~だが素直に読んでくれるだろうか。
ただ今購入を検討中。
「脳みそ」のかたち [本の紹介]
今回は本の話です。
先日、図書館からニキ・リンコさんの『教えて私の「脳みそ」のかたち』という本を借りました。今まで読んだ本で度々登場して名前は知っていたニキ・リンコさんの対談。「片付けられない女たち」を翻訳してADHDの概念を世の中に広めてくれた翻訳家です。本人もまた、アスペルガーの診断をされています。そして、自分にはADHDの要素ももあるとおっしゃっている方です。
教えて私の「脳みそ」のかたち―大人になって自分のADHD、アスペルガー障害に気づく
- 作者: 岡野 高明, ニキ リンコ
- 出版社/メーカー: 花風社
- 発売日: 2002/11
- メディア: 単行本
「自閉っつーうのは「閉」という言葉からも連想されるとおり視野がすーごく狭い」
これがニキ・リンコさんの「主観に基づく私的自閉論の序章、概論」です。
そうなのか、「自閉」ってそういうことなのか。この視野が狭いがために陥る、さまざまな事柄は、多分ひ~だにとてもよく当てはまっているのでしょう。すごく納得して読んでしまいました。
「ADHDなら前頭葉系が脆弱で、アスペルガーなら前頭葉、側頭葉の一部が脆弱だとも言われています」(岡野先生の話)
その脆弱性を治すすべはないのかなー、なんて考えてしまいました。でも、本当に脳みそが原因だと分かれば、治療法も出てくるかも。そうなるといいなー。でも無理だろうなー。
ところで、私が読んだ「自閉症の人が書いた本」はそれほど多くないのです。3冊程かな。お医者様とかが書いた本ばかり読んでるんだなー。
1冊目は
これはアスペルガーの少年が書いたもの。当時は息子の対処法を模索していた時期でしたから、ひ~だより知能程度は高くて、自閉の程度も高いと思われる、この子供の話は「あまり参考にならないや」と流して読んでしまいました。
でも、このケネス君はアスペルガーであることを嫌がっていない。それは、今回のニキ・リンコさんも同じです。それは驚きでした。私たちが外から見るのと、当人が感じていることは本当に温度差があるのだと思い知らされました。
あと2冊は友達が貸してくれました。
これは、息子の参考にはなりませんでしたが、とにかく自伝として読んで面白かった。自閉症のお勉強ということではなく、物語として読んでみるといいと思います。
とても共感!~光とともに…~ [本の紹介]
自閉症児の本当の姿を世の中に広めてくれた、ありがたいマンガ「光とともに…」。9巻ではLD、ADHD、高機能自閉症にスポットが当たってきました。
- 作者: 戸部 けいこ
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2005/11/28
- メディア: コミック
その子供たちの親の話もあります。「読めない」息子に戸惑うLDの子の親、「ちょっと元気なだけなのに、クラスから追い出された。うちの息子は何も悪くないのに」と怒り爆発のADHDの子の親。
うわー、デジャブ。あれは昔の私だー。
子供に勉強を教えていて「絶対に怒らないから」と言いながら、あまりのひどさに最後には怒り出してしまうLDの母親。それは私。「お母さん、怒らないって言ったのに」と泣き出す子供。あれは昔のひ~だだ。
でも、この母親は息子が努力しているのにだめなのだと気づいて、診察を受けようとします。でも、父親は「お前の気のしすぎ。神経質すぎる」と言い、おまけに「息子は普通なんだからな。普通に育てろ」と特殊学級にに入れたことさえ非難します。
こんな親御さんて多いんでしょうね。私だって初めは「息子は普通だ」と思っていました。いや、思いたかったんですね。多少育てにくいのは、男の子のせい。ちょっと変わっているのは、個性なんだって…思いたかった。
でも、個性と言うにはあまりにも「変すぎる」息子を見るにつけ、このままでは駄目なんだろうなと思ってきたのです。そして、1年生の時に担任から「診察を受け、症状がはっきりすれば、息子さんへの対処法が分かるんですよ」と言われ、診察を決意したのです。その、診察に至る長い期間中、ずっと「息子は普通のはずだ」と心の中で唱えていたのです。診察結果聞いて心の中の何かが崩れましたね。ほんと。
私が恵まれていたのは、理解のある夫がいたこと。何せこの人は大学で自閉症児について学び、障害児教育を仕事にしたかった人ですから。夢破れて、いまは老人相手ですが…。
夫は「自分の方にアスペルガーの要素があるかもしれない」と言ってくれます。まだ証明されてはいないものの、アスペルガーは遺伝的なものもあるのではないかと言われています。息子が変なのは「おまえのせい」と言われるのは考えただけでもすごいストレス。幸い、私はそのストレスからは逃れられているわけです。
でも、ストレスがなくなるわけではありません。マンガの中でADHDの母親は、特殊学級に入れられたことを怒っていますが、私は納得した上でしたので、自律学級への話は素直に受けました。でも、ストレスはたまった…んですね。そのころから酒量が増えました。いや、もともと好きだし、強いんですけどね。ちょっとやばいかな、という感じだったのです。
このブログ書くようになってから、これがストレス発散になるみたいで、だいぶ落ち着きました。ブログ始めた甲斐があったな
「光とともに…」は難しい専門書を読まなくても自閉症について勉強できます。ストーリーも面白いです。ちょっと巻数が多いけど、読む価値ありますよ。